トランプ氏、行政特権の行使試みる意向示唆 議会襲撃調査委の情報入手阻止を狙い
ワシントン(CNN) トランプ前米大統領は7日、今年1月6日の米議会議事堂襲撃事件を調査する下院委員会が一部の証人から情報を入手するのを阻止するため、行政特権の行使を試みる考えを示唆した。
事情に詳しい情報筋はCNNに対し、トランプ氏の弁護士が召喚状の対象者の一部に書簡を送り、行政特権を擁護する方針を伝えたと明らかにした。これらの書簡については米政治専門サイト「ポリティコ」が最初に報じた。
トランプ氏関連の政治団体の広報部長を務めるテイラー・ブドウィッチ氏は声明で、「行政特権を擁護するのは、トランプ大統領やその政権のためだけでなく、米大統領職や我が国の将来のためでもある」と述べた。
書簡はトランプ氏の元顧問のダン・スカビノ氏、マーク・メドウズ前大統領首席補佐官、スティーブ・バノン元顧問、カシュ・パテル元国防長官代行首席補佐官に送付された。
書簡を調査した米紙ワシントン・ポストによると、書簡は召喚状の対象者に対して議会調査員に従わないよう指示する内容だが、トランプ氏の指示に従うかどうかは各証人の判断に委ねられるという。
パテル氏はCNNに寄せた7日の声明で、トランプ氏の弁護士から書簡を受け取ったかどうか、また召喚状にどのように対応する予定か明言しなかったものの、「私は引き続き米国民に1月6日に関する真実を伝えていく」などと述べた。