オミクロン猛威で公共サービス混乱 学校や病院、ごみ収集も交通機関も人員足りず 米国
(CNN) 全米で新型コロナウイルスのオミクロン変異株が猛威を振るう中、職員の病欠や隔離が急増してごみ収集や救急サービス、学校、交通機関などあらゆる公共サービスに混乱が生じている。
ニューヨークではごみが収集されないまま放置され、地下鉄は職員の病欠があまりに多く3路線が運休となった。
学校や病院も人員不足に陥り、航空各社は今も欠航が相次ぐ。
1日当たりの新規症例数は全米の平均で70万例を突破した。当面の間、状況の改善は見込めないと専門家は予想する。
ニューヨーク市は部局をまたぐ人員不足に見舞われている。消防局は10日、救急サービス担当職員の約20%が病欠し、清掃局の職員はこの1週間で約22%が欠勤した。
こうした状況はニューヨークにとどまらない。
専門家によると、相当数の自治体でごみやリサイクル品の収集に遅れが出ている。中には直近の数週間でごみ収集職員のほぼ4分の1が病欠している都市もあるという。
医療現場は特に打撃が大きい。保健福祉省(DHHS)によると、米国の病院のほぼ4分の1が「危機的な人員不足」を報告した。
学校は先週、数千校が冬休み明けの授業を再開できなかった。ボストンの公立学校は先週、教員650人を含む職員1000人が欠勤した。
ロサンゼルスでは4日の学校再開を前に、学校職員と児童生徒6万人以上が検査で陽性と判定された。
米疾病対策センター(CDC)がガイドラインを変更して無症状者の隔離期間を短縮したのも、危機的な人員不足が一因だった。米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は「円滑な社会運営のため、特にエッセンシャルワーカーについては、症状がなければ感染していても仕事に復帰させたい」とCNNに語った。