バイデン氏、最高裁判事に黒人女性を指名する方針維持 ホワイトハウス
(CNN) 米ホワイトハウスは26日、バイデン大統領が連邦最高裁判事に初の黒人女性を指名する方針を維持していることを明らかにした。これに先立ち事情に詳しい情報筋はCNNに対し、スティーブン・ブライヤー判事(83)が退任を予定していると明かしていた。
歴史的な最高裁判事指名の見通しは、バイデン政権にとって政治的に重要な時期に浮上した。2022年中間選挙を11月に控え、またワシントンで数多くの政策論争が行われている中でリベラル派判事の指名が承認されれば、支持基盤動員のために民主党が必要とする大きな勝利となる可能性がある。
ホワイトハウスのサキ報道官は26日の記者会見で、バイデン氏は「黒人女性を最高裁に指名するとの公約を繰り返し表明しており、確かにその方針だ」と説明。ただ、ブライヤー氏の引退報道について詳細な言及は控えた。
ブライヤー氏は20年間判事を務めた最高裁を去ることになる。後任候補はより若く、最高裁判事を数十年務めることが可能なリベラル派の人物になるとみられている。バイデン氏が最高裁判事を指名する機会を得るのは初めて。
バイデン氏は20年大統領選戦を通じて、当選すれば黒人女性に最高裁判事に指名するとの公約を掲げていた。一昨年3月には「大統領に選ばれて最高裁に候補者を指名する機会があれば、黒人女性を指名することを約束する。彼女たちがいま代表者を持つことが必要だ。機はとっくに熟している」と述べた。
候補者のリストはブライヤー氏の引退の意向が公になる前からワシントンで出回っていた。大統領法律顧問局は空席ができた場合を見越して、さまざまな候補者のファイルを用意していた。
候補に挙がっているのは首都ワシントン連邦控訴裁判事のケンタジ・ブラウン氏や、カリフォルニア州最高裁判事のレオンドラ・クルーガー氏、サウスカロライナ州連邦地裁判事のミシェル・チャイルズ氏、ノースカロライナ州最高裁の陪席裁判官を務めるアニタ・アールズ氏、ミネソタ州連邦地裁判事のウィルヘルミナ・ライト氏など。