米国務長官、ロシアのウクライナ侵攻「いつでも起きうる」 五輪期間中も
(CNN) ブリンケン米国務長官は11日、ロシアによるウクライナ侵攻は北京冬季五輪の期間中を含め、「いつでも起きうる」との認識を示した。ウクライナ国境への新たな部隊の到着など、ロシア側のエスカレートを示す憂慮すべき兆候が引き続き見られるとも指摘した。
豪メルボルンでの会合後、日米豪印(クアッド)の他の外相と行った共同会見で述べた。これに先立ち、国務省とバイデン大統領は米国民にウクライナからの即時出国を促していた。
ブリンケン氏は「以前にも言ったように、我々は侵攻がいつ起きてもおかしくない状況にある。はっきりさせておくが、これには五輪期間中も含まれる」と述べた。
事情に詳しい複数の情報筋によれば、米国と同盟国は、ロシアが五輪閉幕前に侵攻に踏み切る可能性を示唆する新たな諜報(ちょうほう)を入手したという。
シャーマン国務副長官は五輪開幕前の時点で、中国で開催される冬季五輪がロシア・プーチン大統領の侵攻時期に関する判断に影響を与える可能性があると示唆していた。プーチン氏は五輪開幕に合わせて北京を訪れ、中国の習近平(シーチンピン)国家主席と会談。両首脳は中ロの協力に限界はないとする合意を公表している。
ブリンケン氏は今回の共同会見で、米国は引き続き在ウクライナ米大使館の人員縮小を進めていると説明。さらに「我々はウクライナに残っている米国民は今すぐ出国すべきだと明確にしてきた」とも述べた。