米海軍、SEAL選抜試験の内容調査へ 候補者死亡で
(CNN) 米海軍は15日までに、同軍の特殊作戦部隊「SEAL」の新人隊員の選抜試験で今年2月、候補者の1人が死亡、別の1人が負傷した問題を受け、試験の内容に対する広範な調査を命じた。
米軍特殊部隊の中でも最精鋭の一つとされる同部隊の入隊試験はその過酷さで知られているが、訓練課程のあり方、教官の対応や安全対策が問われることになるとみられている。
米軍当局者の1人によると、調査は退任が間近な米海軍作戦部次長が書簡を送って指示。別の当局者によると、この書簡の内容は海軍の教育・訓練司令部に対し厳しい合格率などで有名なSEALの選抜内容を調べるよう指示したという。
この命令の中には基本的な訓練課程を乗り切る上で能力向上をもくろむ薬物使用の問題も含まれたとした。
SEALの選抜試験では今年2月、候補者の1人が基本的な海中爆破訓練を終えた数時間後に体調の異変を訴え、搬送先の病院で死亡。ほかの1人も病状を訴えていた。
米海軍は当時、この訓練は選抜過程において極限での体力維持などを求められる最初の関門の一つとし、候補者は5日間にわたって寒さ、空腹、寝不足や湿潤の環境への対処に絶えず襲われるなかで進められると説明していた。
海軍の報道担当者は、今回の調査の終了時期などに触れることは拒んだ。ただ、最終的な報告書は透明性を重んじ、徹底的かつ正確で公正な立場に基づく内容になると主張した。