市の主要な図書館、覚醒剤汚染で閉鎖 米コロラド州ボルダー
(CNN) 米コロラド州ボルダー市は、市内の主要な公共図書館のトイレと座席エリアの一部がメタンフェタミン(覚醒剤)で汚染されたとして、同図書館を閉鎖した。市職員が明らかにした。
同図書館が閉鎖されたのは12月20日。ボルダー市のプレスリリースによると、環境検査の結果、同図書館のトイレのエアダクトから許容範囲を超える水準のメタンフェタミンが検出されたため、図書館を閉鎖したという。
この検査は「過去4週間に図書館内の公衆トイレ内で喫煙している人がいるとの通報が急増した」ことを受け実施されたとしている。
図書館長のデビッド・ファーナン氏は「これは大変遺憾な状況であり、米国内での流行の影響を示すものだ」とした上で、「市はボルダー郡の公衆衛生当局と協議し、安全を最優先に、必要なあらゆる措置を講じる。透明性の確保と適切な復旧に全力で取り組む」と述べた。
また市は12月28日に出したプレスリリースの中で、さらなる検査の結果、汚染は図書館内の公衆トレイと、トイレ内の排気ダクトの表面にほぼ限られていることが確認されたことを明らかにした。
公衆トイレ以外にも、人の出入りの多い座席エリア内の数カ所でわずかな表面汚染が確認されたという。
市は、図書館が再開されるのは早くて1月3日としている。問題のトイレと座席エリアの利用は専門家による処置を受けてから再開する。座席は日常的にふき取りのしやすい種類の物に変えられる可能性もあるという。
市によると、メタンフェタミン汚染は人々が物の表面に残ったそうした物質に触れることで起こる。メタンフェタミンの製造工場など継続的にそうした物質に触れる可能性の高い場所では既に規制が行われている。「公共の建物などで時折起きる曝露(ばくろ)が健康に及ぼす脅威ははるかに小さい」という。
米疾病対策センター(CDC)のデータによると、米国では2021年にメタンフェタミンの使用による死亡者数が増加した。