メドウズ氏の伝記には、同じ会合とみられるものに関する記述が含まれる。その中でトランプ氏は、米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長自ら作成したという4ページの報告書に触れている。そこにはミリー氏自身によるイラン攻撃の計画が盛り込まれていた。大規模な軍隊を展開するこの計画について、ミリー氏は大統領任期中のトランプ氏に対し複数回実行を促していたという。
CNNが把握しているところによれば、トランプ氏が引き合いに出した上記の文書は実際にはミリー氏が作成したものではなかった。
捜査員らは最近、この件に関してミリー氏に質問した。同氏はトランプ政権下での国家安全保障担当当局者として、特別検察官のチームから質問を受けた最高位の人物となる。ミリー氏の広報担当者はCNNに対してコメントを控えた。
前大統領が機密文書について語る音声記録が明るみに出たことで、本人を巡る法律上の問題が浮上する可能性もある。24年大統領選への出馬を表明しているトランプ氏は、いかなる不正行為も否定している。
トランプ氏の選挙活動の広報担当者は、今回の「漏洩(ろうえい)」について、トランプ氏周辺の「緊張を高める」意図があると指摘。その上で「司法省が大統領選への介入を続けているのは恥ずべきことであり、こうしたメリットのない捜査は止めるべきだ。民主党の政治的な目的のために、米国民の税金が無駄になっている」と批判した。