米中首脳会談、軍事対話再開やフェンタニル生産抑制で合意
カリフォルニア州ウッドサイド(CNN) バイデン米大統領は15日、中国の習近平(シーチンピン)国家主席と首脳会談を行った。米高官によると、合成麻薬フェンタニルの生産を抑制し、軍同士の対話を再開することで合意した。
こうした成果は会談前から予想されていた。緊張状態が続く米中関係の改善に進展があった形だが、両首脳は共同声明その他の協力宣言を出すには至らなかった。
バイデン氏は約4時間の会談中、中国はイランに働きかけ、中東の緊張を悪化させる措置を控えるよう要請すべきだとの考えを明確にした。両首脳は緊張が高まっていた両国関係を安定させたいとの意向も明確にした。
バイデン氏は今回の会談を契機に、緊張が続く米中関係をより安定した基盤にのせることを目指していた。
会談に先立ち、米当局者は大きな成果や首脳会談後に慣例となっている共同声明の発表は予想していないと説明、慎重に期待値を調整していた。会談の第一の目的は主に軍を通じた対話のルートを復活させ、紛争勃発につながりかねない誤解や誤算を避けることにあったとみられる。
米高官によると、中国は米国の薬物危機の要因となっている強力な麻薬、フェンタニルの前駆体を生産する企業を取り締まることでも合意した。米国は中国が首脳会談での約束を履行するか注視する方針。