駐機中のジェット機エンジンに潜り込み男性死亡 米ソルトレークシティー
(CNN) 米ユタ州の警察は、同州ソルトレークシティーの国際空港に駐機中だったデルタ航空のジェット機のエンジンに潜り込んだ男性の死について捜査している。
空港側によると30歳のこの男性は、非常口を通過して駐機場に入り込むと、空港西側の滑走路の南端へ走ったという。そこでは機体の除氷作業が行われていたが、男性はエンジン1基の中へ潜り込んだという。
救急隊員が男性を見つけたときは意識がなく、蘇生も不可能な状態だったと空港側は説明。「現時点でどのような負傷が男性の死亡につながったのかは不明」だとした。
ソルトレークシティー警察署によると、死亡したのは同州パークシティー在住の男性と特定された。男性はデンバー行きの便の搭乗券を持っていたという。
デルタ航空は、サンフランシスコに向かう予定だった当該の2348便について、この後ゲートに戻り、乗客95人全員を降機させたとした。フライトは最終的にキャンセルとなった。
警察は午後10時前後、空港に駆けつけた。空港内の店舗の責任者が、乗客1人の絡むターミナルでの騒ぎについて緊急通報していた。警察発表で明らかになった。騒ぎの詳細は依然捜査中だという。
当該の乗客が死亡した男性で、ターミナルの非常口から外の駐機場に出ていったとされる。
捜査中、警官らは滑走路上で衣服や靴といった私物を発見した。捜査開始から約10分後、警察に男性が除氷装置を通じて機体のエンジンに達したと連絡が入った。警察は空港の管制官に対し、操縦士に向かってエンジンの停止を要請するよう伝えた。
警官が機体に到着すると、男性は意識がなく、部分的にエンジンの中に入った状態だった。警察はこの時エンジンはまだ回転していたとしているが、空港側は停止していたと発表。具体的なエンジンの作動状況はまだ捜査中だと、警察は述べている。
この後、警官は男性を機体のエンジンカバーから引き出し、現場の安全を確保してから救命措置を開始。救急隊も要請した。
心肺蘇生法や医薬品の投与といった措置を施したが、男性はその場で死亡した。今後検視が行われ、死因を確定する見通し。
空港警察によれば、この事案が他の運航に影響を及ぼすことはなかった。
本件を巡ってはソルトレークシティー警察の他、連邦航空局(FAA)、国家運輸安全委員会(NTSB)も捜査に当たっている。