新型コロナ禍経て結婚が増加、離婚は減少基調続く 米CDCの新報告書

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データによると、2022年の婚姻率は上昇。離婚率も減少基調が続く/Anna Blazhuk/Moment RF/Getty Images

データによると、2022年の婚姻率は上昇。離婚率も減少基調が続く/Anna Blazhuk/Moment RF/Getty Images

(CNN) 新型コロナウイルスが猛威を振るった2020年に落ち込んでいた米国内の結婚の件数が21年には上昇し、22年までには年間で1000人あたり6.2の割合に盛り返していたことが米疾病対策センター(CDC)の新たな報告書で21日までにわかった。

CDCの国立衛生統計センターが公表した20年の数値は5.1だった。過去20年間では約7~8で推移していたという。

首都ワシントンで結婚問題などの心理療法に従事しているマリッサ・ネルソン氏は、結婚の増加は単に挙式などを延期していただけの要素の反映ではないかもしれないと指摘。

新型コロナ禍に襲われ隔離措置などを強いられた日常生活上の教訓を得て、多くの人々が生涯の伴侶が必要とする思いを強め、選ぶ相手の資質などをよく理解する体験を引き出したかもしれないと読み解いた。

22年には夫婦の離婚率も1000人あたり2.4に減っていた。2.3の最低水準を示した21年よりは上回ったが、下落基調をたどっているとした。

離婚率は00年では4で、2.4は約20年前と比べて大幅の落ち込みとなる。ネルソン氏は新型コロナ禍の対策に奔走されていた際、夫婦は家庭内で多数の問題を抱え、お互いの関係に支障をもたらしかねない場面もあったに違いないと指摘。衝突も増えていただろうが、安定した将来の夫婦関係に向けたより良き絆を築く契機になった可能性もあるとした。

また、過去20年余において結婚を決断する要件で、セラピーの受け入れなどがより一般化したこともあるとも分析した。結婚生活におけるパートナーの役割はより柔軟となる傾向があり、人々は結婚生活をうまく進める方途を開放的に打ち明けている現状もあるとした。

CNNへの寄稿者でもある別の心理療法士は、カップルが結婚生活を始める上で大きな変化が最近生じているとも指摘。自らの過去10年余の仕事を通じて、結婚生活の形態が「恋愛結婚」から「友愛結婚」に徐々に移行していることに気づいたと説明した。

友愛結婚の意味合いについては、結婚生活を始める上で、愛情を注いで結ばれるパートナーと言うより、親友に近い関係であるような相手を選ぶ事例が増えていることに言及した。共に暮らす上でより長期的な安定感と満足感が得られそうな資質を持つパートナーを選んでいることになるとも分析した。

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