イラン人4人起訴、政府機関へのハッキングめぐり 米
(CNN) 米検察当局は23日、米連邦政府機関や防衛関連企業が保有する機密データを標的とした大規模なハッキング活動をめぐり、イラン人4人を通信およびコンピューター詐欺などの罪で起訴したと発表した。
検察当局が23日に公開した起訴状によると、ハッカーらの標的には国務省や財務省のほか、機密情報を扱う国防総省の請負業者を含む十数社の米企業が含まれていた。
ハッキングは2016年から21年にかけて行われた。司法当局者は20万台以上のデバイスが感染し、その多くに機密情報や防衛機密情報が含まれていたと説明している。
ハッカーらが国務省や財務省のネットワークへの侵入に成功したかどうかはすぐには明らかにならなかった。CNNはこれらの省にコメントを求めている。
ハッキングは長期にわたり米・イラン関係に緊張をもたらしてきた要因の一つだ。FBIのクリストファー・レイ長官は22年、ボストン小児病院への「卑劣な」サイバー攻撃について、イラン政府の支援を受けたハッカーを非難した。イラン政府は関与を否定した。
司法省によると、男らは全員30代で、現在も逃走中。
検察当局はこのうち3人をサイバーセキュリティーサービスの提供をうたうイランのフロント企業で働いていたとして起訴した。
財務省は23日、4人がイランの革命防衛隊(IRGC)に所属しているとして制裁を発表した。国務省は4人の身元や居場所につながる情報に対して最高1000万ドルの報奨金を出すと発表した。
CNNはイラン国連代表部にコメントを求めている。
メリック・ガーランド司法長官は今回の起訴を発表する声明で「イランによって引き起こされる犯罪活動は、米国の国家安全保障と経済の安定に重大な脅威をもたらす」と述べた。