民主党副大統領候補ウォルズ氏の妻、過去の不妊治療を語る 「受けたのは人工授精」
(CNN) 米民主党の副大統領候補ティム・ウォルズ・ミネソタ州知事の妻、グウェン氏はこのほどCNNに、夫妻が過去に受けた不妊治療について新たな詳細を明らかにした。
不妊治療をめぐっては、共和党で人工妊娠中絶に反対する強硬派が体外受精(IVF)の規制を求めている。これに対して民主党は、中絶の権利擁護とともにIVFへの支持を訴えてきた。
ウォルズ氏は副大統領候補に指名されてから、遊説でたびたびIVFの問題に言及。グウェン氏との間に2人の子どもが生まれるまで何年間も不妊治療を受けたと明かし、IVFと生殖医療は自身と家族にとっても「私的な」問題だと話してきた。
先月のインタビューでは、共和党副大統領候補のバンス上院議員がIVFを全米で受けられるようにする法案に反対票を投じていたことを批判し、「IVFがあってよかった。妻と私にも2人の素晴らしい子どもがいる」と発言していた。
だがグウェン氏はCNNへの声明で、夫妻が受けた不妊治療はIVFでなく、精子を子宮に注入する人工授精(IUI)だったと言明。そのうえで「とてもつらい経験だった」と述べた。親族にさえ詳しく語らず、隣に住む看護師の友人の手助けで乗り越えたと振り返っている。
不妊治療ではまずIUIを試した後、IVFに進む例が多い。
中絶反対派は受精卵(胚<はい>)を「子ども」と見なす考えから、IVFで使われなかった一部の胚が廃棄されることを問題視している。2月にはアラバマ州最高裁が、IVFで作製された凍結胚を子どもとして扱う判決を下して波紋を呼んだ。
グウェン氏はこの判決を例に挙げ、生殖医療が全米で激しい攻撃の的になっているのを見て、自分たちの経験を公にすることを決めたと述べた。