ベンガジの米領事館襲撃で大使ら4人死亡 リビア
関係者によると、ムハンマド映画に対する抗議行動を武装集団が扇動したのか、単に利用しただけなのかは分かっていない。スティーブンズ大使が狙われていたとは思えないという。
米当局者はこの襲撃について、計画的な犯行だったとの見方を示している。リビア東部のイスラム武装勢力の動向に詳しい関係者は、過去にもベンガジの領事館を襲撃したことのある国際テロ組織アルカイダ系の集団が、今回の襲撃にも関与した疑いが最も濃厚だと語った。
米政府高官や国防総省高官によれば、襲撃に関与したとみられる特定の武装集団に対する捜索を強化する方針で、その一環として無人偵察機を動員する見通し。米連邦捜査局(FBI)も12日、捜査に乗り出したことを明らかにした。
スティーブンズ大使は、リビアの指導者だった故カダフィ大佐と反体制派の衝突が激化していた2011年、反体制派との関係構築を担うためにリビアに派遣された。クリントン米国務長官は12日、「(スティーブンズ大使は)圧制者を阻止するために生命を賭し、そしてより良いリビアを築くためにその生命をささげた」との追悼談話を発表した。