北朝鮮、発射した搭載物が「軌道に到達」 北米防衛司令部
香港(CNN) 北朝鮮が12日、「人工衛星」と称する長距離ロケットを発射した問題で、北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)は、搭載物が軌道に到達したとの見方を示した。今回の打ち上げを弾道ミサイル技術の試験とみる欧米や近隣諸国からは、厳しい非難の声が集中している。
韓国政府は北朝鮮の発射を「朝鮮半島と世界の平和や安定を脅かす」行為だと非難した。聨合ニュースは、李明博(イミョンバク)大統領が国家安全保障会議の緊急会合を招集したと伝えた。
米政府も、これは「極めて挑発的な行為」であり「北朝鮮の無責任な行動パターンを示す例」のひとつだと主張した。米国家安全保障会議のビーター報道官は、米政府として中国やロシアを含む国連安全保障理事会のメンバーと協力し、「適切な対応を取る」との方針を示した。政府高官によると、米政府は発射がこの日になるとは予想していなかったという。北朝鮮は10日に、打ち上げ予定の期間を月末まで延長すると発表したばかりだった。
英国のヘイグ外相は、北朝鮮が「住民の暮らしを良くすることよりミサイル発射を優先したことは嘆かわしい」と述べた。日本の藤村官房長官は記者会見で、「極めて遺憾であり、容認できない」と語った。
北朝鮮はこれまで過去15年間で2回、衛星の打ち上げに成功したと発表したが、いずれも実際には軌道に乗らず、海上に落下したとみられている。