バグダッドのイラン人キャンプに砲撃、死者5人以上
バグダッド(CNN) イラクの首都バグダッドにあるイランの反政府組織「イスラム人民戦士機構(MKO)」のキャンプが9日未明、ロケット弾や迫撃砲による攻撃を受け、イラク警察によると少なくとも5人が死亡、40人が負傷した。
現場は米軍基地「キャンプ・リバティ」だった場所で、現在は「キャンプ・ハリヤ」と呼ばれている。MKOと米国務省は6人が死亡したと発表するなど、情報が錯綜(さくそう)している。犯行グループの正体は明らかでない。
国務省のヌーランド報道官はイラク政府に、徹底捜査とキャンプの警備強化を求めた。MKOの報道担当者は、就寝中の襲撃だったうえ、キャンプは防護壁が撤去されるなど設備が不十分だったと指摘した。
米国務省はMKOをテロ組織リストに指定していたが、昨年秋に解除した。メンバーらは25年以上前にイラクへ逃れ、昨年まで同国中部ディヤラ州のキャンプ・アシュラフで暮らしていた。第3国への引き渡しを前提にキャンプ・ハリヤへ移されてきたが、MKO側は同キャンプの住環境が劣悪だとして、移動に消極的な姿勢を示していた。