ゾウ40頭の死骸見つかる カメルーンの国立公園
ヤウンデ(CNN) アフリカ中部カメルーンの2カ所の国立公園で最近、絶滅の危機にあるマルミミゾウ計40頭の死骸(しがい)が見つかった。同国当局者らが26日、明らかにした。
死骸はまだ新しく、今月に入ってから殺されたとみられる。この中には生まれたばかりの子ゾウも含まれ、今後の調査で計50頭に達することも考えられるという。
世界自然保護基金(WWF)のプロジェクト責任者によると、死骸が約10メートル四方の狭い範囲に集まっていることから、密猟者が強力な武器を使って殺したとみられる。
アフリカ中部でゾウの密猟を繰り返しているスーダンのグループによる犯行との見方が強い。馬に乗った300人規模の集団だという。
マルミミゾウは一般的なアフリカゾウに比べて小さい体と、まっすぐな牙が特徴。中国やタイの闇市場ではその象牙が高い値段で取り引きされ、スーダンや中央アフリカで活動する反政府勢力の資金源になっているとみられる。
最近の調査によると、中央アフリカに生息するマルミミゾウの数は過去9年で62%も減少した。カメルーンの国立公園には現在1700頭が残っていると推定されるが、7年以内に絶滅する恐れがある。
カメルーンと中央アフリカ、チャドの政府は23日、ゾウを密猟から守るため、1000人規模の兵力を動員して合同作戦を実施すると発表した。