中国の魅惑的なファーストレディー 彭麗媛さんの微笑外交
14歳の時に地元の芸術学校に入学し、その4年後には、中国人民解放軍の芸術団にソプラノ歌手として加入した。
伝統民族音楽における修士号も持つ彭さんは現在、解放軍芸術学院の院長で軍の少将でもある。
彭さんは1983年に、今では旧正月(春節)の恒例イベントとなっている、国有テレビ局中国中央電視台(CCTV)の「春節聯歓晩会」の第1回放送で歌ったことでスーパースターとなった。
その後も、中国では最高の人気を博するこの番組でほぼ毎年歌っていた彭さんだが、2007年に習氏が共産党中央政治局常務委員として党の最高幹部の1人となり、次期最高指導者への就任が予定されるようになると、表舞台からは静かに姿を消した。そして、あまり目立たないチャリティー関連のポストに就き、タバコ規制や海外の疾病対策基金に関わっている。
彭さんのおかげで習氏のイメージはよりソフトなものとなったが、同じようにソフトなイメージを海外にも振りまくことで、中国のイメージ向上を通じて外交にも貢献できると専門家は指摘する。
しかし、高い注目を集める中国のファーストレディーというものは、毛沢東(マオツートン)国家主席の4番目の夫人、江青(ジャンチン)氏という過去の例を彷彿(ほうふつ)させることも事実だ。