「総選挙の資金ない」、近隣諸国に支援要請 ジンバブエ

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ジンバブエのムガベ大統領 (c)Getty Images

ジンバブエのムガベ大統領 (c)Getty Images

ジンバブエ・ハラレ(CNN) 経済疲弊が長年続くアフリカ南部ジンバブエのテンダイ・ビティ財務相は10日、今月31日に予定する議会総選挙の実施に必要な経費の調達が出来ないとして近隣諸国に金融支援を要請した。

選挙経費は総額1億3200万米ドル(約131億円)だが、手当てがついたのは約4000万ドル分だけ。同財務相は「もうお金がない。増税も出来ない」と説明している。

南部アフリカ開発共同体(SADC)に接触し、残りの経費調達での協力を求めているという。

ジンバブエではムガベ大統領(89)が長年の強権体制を敷いている。経済政策の失政で超高率のインフレに襲われ、政治的にはツァンギライ首相率いる元野党の民主変革運動(MDC)との連立政権の機能不全も目立つ。

MDCに属するビティ財務相によると、ムガベ大統領に対し与党のジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU-PF)が支配するダイヤモンド鉱山企業が今年6月に得た収益1億5000万ドル以上の国庫への繰り込みを要請。

国連への金融支援の要請も検討したが、ZANU-PFに属するパトリック・チナマサ司法相の「妨害行為」で進んでいないという。国連は今年3月、総選挙経費を負担する準備があると表明していたが、同司法相は国連調査団の入国を禁じていた。

ムガベ大統領は次期大統領選への出馬も表明したが、ZANU-PFに対する偏見があるとしてSADCからの脱退も警告している。SADCは2009年、前年の総選挙が流血の事態になったことを受けムガベ大統領に対し連立政権樹立を促していた。

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