イスラエル、本格協議前にパレスチナ人26人を釈放
(CNN) イスラエルとパレスチナの和平交渉がおよそ3年ぶりに再開し、14日から本格的な協議が開始されるのを前に、イスラエルは13日夜から、拘束していたパレスチナ人26人の釈放を開始した。
26人の中には20年以上拘束されていた者もいるが、囚人を乗せたトラックが走り去ると、イスラエル側のデモ隊は釈放を批判するプラカードを振り、囚人たちの手はイスラエル人を殺害した時に付いた血で汚れていると訴えた。
囚人の釈放に先立ち、イスラエル政府は12日、東エルサレムのユダヤ人入植地に新たな住宅約900戸を建設する計画を進めると発表した。しかし、パレスチナも国家を樹立した際には東エルサレムを首都にしたいと考えている。
中東ニュースサイト「アル・モニター」のコラムニスト、ダーウード・クタブ氏は、今回イスラエルが釈放した囚人は、パレスチナが東エルサレムにおけるイスラエルの住宅建設計画に腹を立てても、交渉から手を引くことがないようにするための「切り札」だと主張する。
クタブ氏はCNNのインタビューで「(パレスチナは)まんまとイスラエルの罠にはまった。マフムード・アッバース(パレスチナ自治政府議長)はもはや交渉から撤退できず、面目まるつぶれだ」と述べた。
イスラエルとパレスチナは先月末、ケリー米国務長官の仲介により、和平交渉を再開することで合意た。パレスチナ側はもともと、交渉再開の条件としてイスラエル側に入植活動の凍結やパレスチナ人受刑者の釈放を求めていた。