クリミア議会、ロシア編入を決議 住民投票へ
ウクライナ・キエフ(CNN) ロシアとの関係を巡って緊迫した情勢が続くウクライナのクリミア自治共和国議会は6日、ウクライナからの分離とロシアへの編入を支持する決議を採択し、この決議の是非を問う住民投票を10日後に実施することを決めた。
これに対してウクライナ暫定政権のヤツェニュク首相は、住民投票実施の動きは「不当」だと非難、「クリミアは現在もこれからもウクライナの一部だ」と強調した。
オバマ米大統領も「ウクライナの未来に関する一切の論議には、ウクライナの正当な政府が関与しなければならない」「2014年の現代、民主的指導者の頭越しに国境の線引きを変えられる時代はとうに過ぎ去った」と述べた。
ヤツェニュク首相は6日、ベルギー・ブリュッセルで開かれた欧州連合(EU)の緊急会合に出席。EUと米国は、2月に大統領を解任されたヤヌコビッチ氏の資産を凍結する計画を発表した。
国際刑事警察機構(インターポール、ICPO)は、ウクライナ当局からヤヌコビッチ氏逮捕への協力を要請され、検討中であることを明らかにした。同氏には反政府デモ参加者の死に関連した職権乱用や殺人の疑いがかけられている。
ウクライナの混乱は東部のドネツクにも飛び火している。ウクライナ当局は6日、同地でロシア支持運動を展開していた指導者を逮捕したと発表した。当局によると、この男はウクライナ国籍で、自分が首長だと名乗っていたという。