宮城県沿岸の調査捕鯨開始、南極海でも再開目指す
(CNN) 日本の調査捕鯨のうち、北西太平洋での調査を実施する船団が26日、宮城県の港を出港した。南極海での大規模な調査捕鯨を巡っては、国際司法裁判所(ICJ)が先月末、国際条約に違反するとの判断を下し、中止を命じている。
水産庁は先週、北西太平洋の調査捕鯨を継続すると発表。ただし捕獲数は従来の380頭から210頭に減らし、捕獲以外の調査方法も検討するとの方針を示した。当初は22日から始まる予定だったが、オバマ米大統領の訪日に配慮して延期されたとも伝えられている。
水産庁はまた、南極海での捕鯨も来年には再開する方向で新たな計画書を作成し、今秋までに国際捕鯨委員会(IWC)に提出すると表明した。
これに対して環境保護団体グリーンピース・ジャパンの佐藤潤一事務局長は「大きな失望」を表明し、日本の国際的な地位に悪影響を及ぼすと警告した。
国際反捕鯨団体シー・シェパードの創設者で国際手配されているポール・ワトソン容疑者は、新たな計画が純粋な科学目的かどうかは疑問だと批判した。
朝日新聞が最近発表した世論調査の結果によると、調査捕鯨の継続には日本国民の60%が賛成、23%が反対と答えている。クジラの肉を食べないと答えた人の間でも、調査捕鯨には賛成する回答が多かった。ICJの中止命令については「妥当だ」が40%、「妥当ではない」が39%と、意見が分かれている。