拉致された女子生徒、国外へ連れ去りの見方も ナイジェリア
ナイジェリア・アブジャ(CNN) ナイジェリアのイスラム過激派「ボコ・ハラム」が北東部ボルノ州の学校から女子生徒200人以上を連れ去った事件で、米国防総省のカービー報道官は「少女たちがより少人数のグループに分けられたと考えている」との見方を明らかにした。
少女たちが国境を越えて近隣諸国へとすでに連れ去られたとの見方も広がっている。国連グローバル教育担当特使を務めるブラウン元英首相は「ニジェールやカメルーン、チャドでも(少女たちの消息を示す)情報を探さなければならない」「少女たちがアフリカ各地に移動させられる可能性は非常に高い。その前にそうした情報をうまく使えるかが重要だ」とブラウン氏は述べた。
5日に明るみに出たボコ・ハラムの指導者とされる人物が犯行を認めたビデオでは、拉致した生徒たちを「売り飛ばす」との意向を示している。これについてボコ・ハラムと政府側の仲介役を務めたことがある元関係者からは、生徒たちを殺害すると言わなかったことへの驚きの声が上がっている。
「少女たちを売り飛ばすと述べたということは、この事件による利害や(世界の)反応、そして少女たちすべてを殺害した場合に自分たちがどうなるかを、彼らが認識していることをはっきり示している」と、この元関係者は述べた。
米国や英国はナイジェリアに捜索を支援するための人員を送り込んでいるほか、フランスも8日、特別チームを送る意向を明らかにした。ナイジェリアのジョナサン大統領によれば、中国からも支援の申し出があるという。