元ソ連外相のシェワルナゼ氏死去、冷戦終結に貢献
(CNN) グルジアの元大統領で、旧ソ連の外相として冷戦の終結に貢献したエドアルド・シェワルナゼ氏が死去した。グルジアのGHN通信が7日に伝えた。86歳だった。
シェワルナゼ氏はソ連外相時代の功績で世界的に知られる一方、祖国グルジアでは大規模な反政府デモの末に大統領辞任に追い込まれた。
1928年グルジアに生まれた。ゴルバチョフ・ソ連大統領(当時)の下で外相に就任。同大統領が推進する「ペレストロイカ(立て直し)」の顔として外交舞台で活躍し、冷戦を終結に導いた条約の締結や、ソ連と米国の関係正常化に貢献した。
ソ連の崩壊後は独立国となったグルジアに帰国して、1992年に大統領に就任した。しかし国際監視団体は、同氏の在職中の11年の間に汚職がはびこったと指摘する。国内でも独裁者と批判されるようになり、2003年の議会選挙を巡って抗議デモが激化。バラ革命と呼ばれる無血革命で、大統領辞任に追い込まれた。
シェワルナゼ氏はこの時の心境について、「私はやがて流血は避けられないと悟った。国民を裏切ったことは決してない」「血を流すことなく、犠牲者も出さずに辞任した方がずっといいと思うに至った」と振り返っていた。