「酔った分離独立派」が墜落現場で邪魔を 米国務長官が非難
(CNN) マレーシア航空機17便がウクライナ東部上空で撃墜されたとみられる事件で、原因究明のために現地入りした調査団が親ロシア派の妨害を受けるなどしており、各国から非難の声が上がっている。
米国務省のケリー長官はCNNの取材に対し、「酔っぱらった分離独立派が遺体を無造作にトラックに積み上げていて、現場の証拠保全を妨げている」と話した。
墜落現場は武装勢力の制圧地帯にあり、マレーシアの運輸相は、国際調査団が「実質的に現場への立ち入りを阻まれている」と苛立ちを示す。
キャメロン英首相はサンデー・タイムズ紙に寄せた論説で、同機の墜落とその後の事態について、「モスクワでつくられた暴挙」と断じている。
ウクライナのポロシェンコ大統領はツイッターで、「略奪の事実やテロリストによる遺体の扱いは道徳的限界を越えている」と非難した。
現地に監視団を派遣している欧州安保協力機構(OSCE)の広報によると、現地調査の状況は20日にはある程度改善の兆しも見られ、監視団は「墜落現場の各地でかなりの時間を費やすことができた」という。
それでも組織立った調査はできておらず、政府の緊急車両が現場に通じる道路への進入を阻まれたため、現場では徒歩で行き来しているという。