イラク少数派の救出劇 CNN記者が同行取材
(CNN) ヘリコプターに子どもだけでも託そうと押し寄せる親たち、放心状態で泣き続ける少女――。イラク北部の山中からクルド人少数宗派ヤジディ教徒を救出した作戦に、CNNのスタッフが同行した。
口をわずかに開けたまま、疲れ切った表情でヘリコプターの中を見回す少女。そのほおを流れる涙は、目的地に着くまで止まることがなかった。
イスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国」の攻撃を受けてシンジャル山に逃げ込み、包囲されたまま動きが取れなくなっているヤジディ教徒の一部が11日、イラク空軍とクルド人民兵の共同作戦で救出された。
CNNのアイバン・ワトソン記者が同乗したヘリコプターは、おむつやミルク、水、食料を積んで飛び立った。
15 year old Aziza cried whole flight to safety. Her father got separated during ISIS attack 1 week ago. Still missing pic.twitter.com/VSmTbhpHet
— Ivan Watson (@IvanCNN) 2014, 8月 11
目的地では15メートルほどの高さから物資の入った袋や箱を投下し、着陸してまもなくまた飛び立つ。
行く先々で、子どもたちが機内に押し込まれた。乗員はできる限りの人数を受け入れようとするが、乗り込めずに残される人々もいた。