香港警察が逮捕者に暴行か 公開された映像を調査へ
香港(CNN) 香港の民主派デモで、逮捕された男性を数人の私服警官が取り囲み、暴行を加えたとみられる映像が公開された。当局は公正な調査を実施すると表明した。
映像には、手錠をかけられた男性が暗がりへ運ばれ、地面に横たわった状態で殴る蹴るの暴行を受ける場面が映っていた。暴力を振るう警官の周りに、見張り役のように数人が立っている。
香港情報当局は15日朝の声明で「過剰な実力行使が疑われる映像について、警察が懸念を表明した」と述べた。
警察の苦情対応窓口にはすでにこの件について情報が寄せられた。窓口は決められた手順に従い、公正に対応するとしている。
香港保安局の黎棟国局長は記者団に、関与した警官らを暫定的に任務から外すと語った。
暴行を受けた男性は、民主派団体「公民党」に所属するソーシャルワーカーと判明した。公民党の指導者はCNNとのインタビューで、「香港のような文明社会でこのような警察力の乱用は認められない。警察トップはただちに暴力に関与した6人の警官を逮捕するべきだ」と主張した。
男性が警官らに水をかけたとの情報もあるが、男性の弁護士は「何をしたにせよ、かれはすでに逮捕され手錠をかけられていた」と指摘する。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは、不法行為のあった警官を訴追すべきだと主張。デモ参加団体は男性の傷跡を示す写真を公開したり、警察トップらの辞任を求めたりして抗議している。