同性カップルにパートナー証明書、渋谷区が条例可決 日本初
(CNN) 東京都渋谷区は1日、同性カップルにパートナー関係確認のための証明書を発行する条例を成立させた。こうした制度ができるのは日本で初めて。
同条例によって男女の夫婦と同じ権利の一部が同性カップルにも認められ、区に届け出れば、病院で家族として面会したり、賃貸契約に共同で署名したりできるようになる。ただし納税の申告など国が管轄する事項については区の権限は及ばない。
条例案は桑原敏武区長が2月に提案した。証明書が発行されるのは今年夏以降になり、証明書に法的拘束力はない。それでも保守的な日本社会で渋谷区がこうした決断に踏み切ったのは、正しい方向に向けた一歩になると推進側は歓迎する。
LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)の権利推進活動を行っている松中権さんは渋谷区の証明書について、結婚証明書ではなくメリットも限られるが、何もないよりはずっといいと述べた。今回の判断によってLGBTが社会の中で目に見える存在になると歓迎している。
隣接する世田谷区も、渋谷区の前例にならう意向を示唆してきた。それでも同性カップルの平等な権利のためには、国が法律を制定する必要があると推進側は訴える。
最近の世論調査では、52.4%が同性カップルの結婚に反対すると回答した。しかし20~30代では70%が支持すると答えている。