不明米軍ヘリを発見、生存絶望か ネパール
カトマンズ(CNN) 大地震に見舞われたネパールで救援活動中に交信を絶ち行方不明となっていた米軍ヘリコプターについて、米国防総省の当局者は15日、機体が同国中部チャリコット近郊の山腹で発見されたと明らかにした。生存者はいないとみられる。
米軍によると、機体が発見されたのは首都カトマンズの東約72キロにあるチャリコットの北郊で、町から約12キロの地点。3人の遺体が発見されたとするネパール軍の報告については確認がとれていないとした。同機には米海兵隊隊員の6人とネパール軍兵士2人が搭乗していた。
ネパール軍関係者は、ヘリの残骸がゴルサリ地区の標高3400メートルの地点で見つかったと述べた。同国国防相によると、機体は焼け焦げた状態で、中から遺体が発見されたという。
ネパールで米軍の指揮を執る海兵隊のジョン・ウィスラー中将は、現地の状況を踏まえて同日夕方の捜索を延期すると発表した。軍によれば、現地付近にはパラシュート部隊4人と戦闘救難員1人が展開しており、今後徹底的な調査を行うとしている。
米国防総省によれば、ヘリの交信が途絶えたのは12日夕方で、救援物資の輸送中だった。無線通信記録から、同機は燃料系に問題を抱えていたとみられる。
ウィスラー中将は、この事件がネパールでの救援活動に影響をあたえることはないとしている。