中国、南シナ海の「島」に砲門装置を据え付け 米当局者
ワシントン(CNN) 中国が領有権論争がある南シナ海のスプラトリー(南沙)諸島の岩礁などで埋め立てを続けている問題で、米政府当局者は29日、中国が「人工島」の1つに複数の砲門の装置を据えた事実を明らかにした。
ただ、米海軍の監視用航空機「P8Aポセイドン」がスプラトリー諸島周辺を今月下旬に飛行したことを受け、現段階で砲門の装置は見えなくなったとしている。除去もしくは隠ぺいの措置を講じた可能性があるとしている。
ポセイドンの偵察飛行には、CNNの取材チームも同乗していた。砲門の据え付けは米紙ウォールストリート・ジャーナルが最初に報じていた。
米国と中国はこの埋め立て問題で厳しく対立しており、カーター米国防長官は今後も南シナ海で偵察活動を続ける方針を表明している。米国は中国が埋め立てる岩礁などを領土と認知しない立場を示しており、同長官は国際法が許すなら世界のどこでも飛行、航海や作戦を実行すると主張した。
一方、中国外務省の報道官は南シナ海における米国の行動を非難。責任ある行動、挑発的な言動の中止、地域の平和と安定に寄与する努力などを求めた。