グアテマラ大統領に逮捕状、出国禁止に 汚職疑惑で
(CNN) 中米グアテマラの検察当局は2日、税関が絡む汚職事件への関与が疑われているオット・ペレスモリナ大統領に対する逮捕状を出した。同国議会は1日、大統領の不逮捕特権を剥奪(はくだつ)することを可決していた。
検察首脳はCNNの取材に、同大統領は出国が禁じられたと述べた。
検察当局と国連の調査委員会によると、大統領と側近グループは製品輸入を求める業者に税金軽減の特権を与え、その見返りに収賄した疑いが持たれている。ペレスモリナ大統領は先月、国営テレビとラジオを通じ、容疑を全面的に否定。外国勢力の支援を受けた政敵による陰謀と反論していた。
大統領の弁護士は1日、CNNスペイン語放送の取材に、ペレスモリナ氏はグアテマラでの審理に出廷し、容疑を争う用意があると述べた。「大統領は逃げないし、隠れもせず、亡命も求めない」と語った。
グアテマラでは今月6日、大統領選が予定されている。
同国では今年4月以降、今回の汚職容疑の発覚に伴い首都グアテマラ市などで大統領の即時辞任を求める抗議デモが週ごとに発生。大統領は退任を拒否してきた。
5月には汚職への関与を問われたバルデッティ副大統領が辞任に追い込まれ、先週には身柄を拘束された。通関詐欺、違法な癒着や収賄の罪に問われている。大統領も同様の罪状に問われるとみられる。前副大統領の弁護士は検察当局が立件を狙っている人物の選択には間違いがあると反発していた。