パレスチナの若者とイスラエル警察が衝突 宗教の聖地で
エルサレム(CNN) エルサレムにあるイスラム教とユダヤ教の聖地で13日、パレスチナ人の若者らとイスラエル警察が衝突した。
現場はイスラム教で「ハラム・シャリーフ」、ユダヤ教で「神殿の丘」と呼ばれるエルサレム旧市街の聖地。衝突はユダヤ暦の新年を数時間後に控えた時点で発生した。
イスラエル警察によると、覆面の集団が聖地内の礼拝所に立てこもり、バリケードで封鎖しているとの情報が入ったため、警察が出動した。「暴徒」が警官らに石や火薬を投げ付け、衝突は旧市街の路上にも広がって数時間続いたという。
一方、パレスチナのマアン通信は、夜明けの礼拝が終わった直後にイスラエル側の部隊が礼拝所に突入し、ゴム弾や閃光(せんこう)弾を発射したため、信者ら数人が負傷したと伝えている。
同通信はまた、双方の間で緊張が高まっているのは、イスラエル当局が先週、聖地をユダヤ教徒から「守る」ための組織2つを非合法化したためだと主張した。
イスラエル紙ハアレツによると、パレスチナ自治政府のアッバス議長は13日、イスラエル側が軍部隊や占領要員を礼拝所に突入させたと非難した。
これに対してイスラエルのネタニヤフ首相は、「聖地で礼拝する自由を確保するために不法行為を取り締まることは我々の義務であり、権利でもある」「石や火炎瓶、パイプ爆弾を投げるなどした者に対しては断固とした措置を取る」と強調した。