ハンターが仕留めた獲物、動物園のヘラジカだった ノルウェー
(CNN) ノルウェー北部で狩猟をしていた男性が、動物園のヘラジカ2頭を誤って撃ってしまうハプニングがあった。
男性は今月7日、ヘラジカ猟の一行に加わって、北極圏の町トロムソから車で約2時間の場所にある動物園の隣接地で狩猟をしていた。一行の連れていた猟犬が獲物のにおいをかぎ付けてフェンスをくぐり、動物園の敷地内に侵入。男性が撃った銃弾で2頭のヘラジカのうち1頭が死に、もう1頭は腹部に銃弾が命中して後に安楽死させられた。
男性は銃を撃ってから、仕留めたのが動物園のヘラジカだったことに気付いたと見られる。動物園の経営者は、「恐らく夢中で何も考えていなかったのだろう」と推測する。
動物園側はヘラジカ猟の一行から報告を受けて事態を知ったといい、経営者は「開いた口がふさがらなかった」「前代未聞の事態だ」と話している。
警察によると、ヘラジカを撃ったのは地元の男性で、狩猟規制の法律に違反した可能性もあるとみて事情を聴いている。動物園側は、過失とみなして男性の刑事告訴は見送る方針だが、損害賠償は請求する意向。ヘラジカ1頭の値段はおよそ3万クローネ(約54万円)。ほかに検視や輸送、破棄などのコストがかかったとしている。
再発防止策については、次の狩猟シーズンが始まる前に、動物園のフェンスを目立ちやすくするなどの措置について話し合いを予定している。