女性が選挙に初参加、地方議会選 サウジアラビア
(CNN) 保守的なイスラム教の制度が色濃く残るサウジアラビアで初めて女性の参政権が認められた地方議会選挙の選挙活動が6日までに始まり、900人以上の女性が立候補した。投票日は12月12日。
女性の参政権は2011年、故アブドラ国王が国王勅令で承認していた。サウジの公職選挙で、女性の立候補や投票が認められたのは今回の地方選挙が初めて。女性の投票権が認められたのは3カ月前だった。
女性の選挙参加は地方自治体レベルに限定されているため、今回の制度改革に大きな意味はないとの批判も出ている。
女性の自動車運転禁止に反発する行動を昨年行い逮捕されていた女性ら2人は、今回の選挙で立候補を認められなかったと主張している。2人は異議申し立てを行う考えを示している。
同国では女性の社会進出に制約があり、男性の保護者なしでの旅行や通学も許されていない。
米国務省によると、サウジの地方議会選挙は定数の議席の半分が争われ、残りは国王が任命する仕組みとなっている。故アブドラ国王はまた、13年の勅令で国王に助言する役目を持つ諮問評議会のメンバーの少なくとも2割を女性にする考えも示していた。