中国の農村に金色の毛沢東像 高さ36メートル
(CNN) 中国河南省の農村にこのほど、「建国の父」と称される毛沢東の像が造られた。金色に塗られた高さ36.6メートルの巨大な像に、賛否両論の声が上がっている。
国営メディアによると、300万元(約5400万円)の費用は実業家や地元住民らが出資した。金色の塗料の下は鉄筋コンクリート製。昨年12月に完成したという。
中国の短文投稿サイト「新浪微博(ウェイボ)」には、「なんと恥ずかしい」といった批判から「毛主席、万歳」と称賛する声まで、さまざまな反応が書き込まれた。
ある投稿者は「自分たちの資金で何を建てても自由だと思うが、公金が使われたのならしっかり調べる必要がある」と書いた。
毛沢東が1950年代から60年代にかけて断行した「大躍進政策」では何百万人もの農民が餓死したとされ、河南省は特に大きな打撃を受けた。そんな土地に像が登場したことに対し、「大飢饉(ききん)のことをすっかり忘れてしまったのか」と問い掛ける声も上がっている。
毛沢東の像は中国各地にみられ、北京の天安門広場には肖像画が掲げられている。これまでは06年にチベット自治区に建てられた7.1メートルの像が最大だった。