メイ英首相就任 離脱派ジョンソン氏は外相に
(CNN) 英国で13日、与党保守党のテリーザ・メイ党首が首相に正式就任した。欧州連合(EU)離脱を選んだ英国の首相として、メイ氏には離脱交渉への着手、景気低迷からの脱却、分断した国家の統一といった重い課題がのしかかる。
メイ首相は就任後初の演説で、デービッド・キャメロン前首相が残した社会正義という「真のレガシー」を引き継ぐと宣言。貧困層や黒人、労働者階級の白人、さらには女性や若者、精神疾患を持つ人たちに向け、「私が率いる政府は少数の特権階級の利益によってではなく、あなた方によって動かされる」と語りかけた。
首相はさらに、保守党は連合主義を誇ると述べ、その連合はイングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドだけでなく、身上や出身地を問わないすべての市民で構成されると強調し、「デービッド・キャメロン前首相は1つの国家としての政府を率いてきた。私もその精神で主導する」と言明した。
就任直後に6人の閣僚も任命された。この中には、保守党党首の座をメイ氏と争ったボリス・ジョンソン下院議員とリアム・フォックス下院議員が含まれる。離脱派を主導したジョンソン氏は外相に、フォックス氏は国際貿易担当相に起用。新財務相にはフィリップ・ハモンド前外相、新設のEU離脱担当相には離脱派のデービッド・デービス下院議員が任命された。
一方、退任するキャメロン氏は首相官邸前で、「これまでの旅は容易ではなかったし、もちろん何もかもが正しい決断だったわけでもない。それでもわが国はずっと強くなったと信じている」と振り返り、EU離脱を主導するメイ首相の幸運を祈ると語った。