オバマ氏、G20で各国首脳と会談 シリア情勢など焦点
中国・杭州(CNN) 主要20カ国・地域(G20)首脳会議に出席するため、中国・杭州を訪れているオバマ米大統領は4日、トルコや英国の首脳と相次いで会談した。米大統領選を11月に控え、任期中にシリア情勢や英国の欧州連合(EU)離脱をめぐってどのような外交成果を残せるかが焦点となっている。
オバマ氏は3日に大統領専用機で杭州入りしたが、この時に他国の首脳と比べて冷遇されたとの指摘があった。まず専用機の到着時に、歓迎用の赤いじゅうたんが用意されていなかった。また慣例に従って専用機に近付こうとした米国人記者団が制止され、米中両国の当局者が激しく言い争う場面もあった。
オバマ氏は4日、記者団が取材しようとした行動について米国として謝罪はしないと述べる一方、こうした摩擦が起き得ることも理解できると言明。中国が開催国として強いられる負担に配慮を示し、「大げさに騒ぎ立てるつもりはない」と語った。
オバマ氏は同日、トルコのエルドアン大統領との会談に臨み、7月に同国で起きたクーデター未遂について、首謀者を裁きにかけるために引き続き協力すると表明した。
トルコは首謀者として米国在住のイスラム指導者ギュレン師を名指しし、米国に同師の身柄引き渡しを要求している。しかし本人は関与を否定し、米国はトルコ側に関与を示す証拠の提出を求めてきた。
エルドアン氏は会談で、米国に追加の証拠を提出する準備を進めていると表明。米当局との協議のため、まもなく司法相と内相を派遣するとの方針も示した。