ロシア戦闘機、米軍機に3メートルの異常接近
ワシントン(CNN) 米国防総省のデービス報道官は、黒海上空で7日、ロシアのSu27戦闘機が米海軍の対潜哨戒機P8Aポセイドンに対し「安全でない至近距離での妨害」を行ったと述べた。
別の米政府関係者はCNNの取材に対し、ロシア機は一時、3メートル以内の至近距離までP8Aに接近したと述べた。
デービス報道官によれば、P8Aは公海上空で通常の任務を行っていた。「こうした行為は不必要に緊張を高め、その結果として判断ミスや事故につながりかねない」と同氏は声明で述べた。
米政府は以前から、ロシア軍機による飛行妨害に繰り返し抗議している。
4月にはバルト海上空で、Su27が米軍の偵察機RC135に異常接近し、同機の上方でバレルロールを行うという事例が2回起きた。
ロシア側はこれまで、自軍のパイロットの行為を繰り返し擁護してきたが、今回の異常接近についてのコメントは出していない。
黒海ではロシア軍が5日から5日間の予定で軍事演習を行っており、緊張が高まっている。ロシア国防省によれば、演習に参加しているのは1万2500人の兵員と、クリミアを拠点とする黒海艦隊の艦船だ。ロシアは2014年にウクライナ南部のクリミアを併合した。
ロシア国防省は8日、公式フェイスブックページにクリミアに駐留するロシア戦闘機のパイロットが迎撃演習を行う動画を投稿している。