コロンビア政府と極左ゲリラ、新和平案に調印 賠償で新規定
(CNN) 南米のコロンビア政府と同国の極左ゲリラ組織「コロンビア革命軍(FARC)」が12日夕、国民投票で否決された和平合意案を修正した新たな和平案に署名した。
同国のサントス大統領が同日、テレビを通じた演説で発表した。「より広範に、より深化した平和の構築に寄与するだろう」と主張した。FARC側の交渉責任者はツイッター上で「新和平案はコロンビアにとって勝利である」と歓迎した。
政府とFARCは今年9月、数年間の交渉を結実させた最初の和平合意案に署名。しかし、国民の総意が必要として実施された翌月の国民投票では反対が賛成を上回る予想外の結果に終わっていた。半世紀にわたる内戦で国民に多大な被害を及ぼしたFARC構成員への処罰の減免などが主因だったとされる。
政府は国民投票での敗北後、FARCや最初の和平案に反対する国内勢力と新たな案の在り方についての交渉を開始していた。
同大統領によると、今回署名した和平案にはFARCに被害を受けた国民への賠償金には同組織の資産と資金が充てられる規定が新たに盛り込まれた。
FARCは政党結党の権利を引き続き得た。住民への被害が軽微な行動に関与したFARC構成員は加害者としての記録抹消を要請出来る権利が付与された。さらに、同組織の構成員が社会復帰に備えて居住する暫定的な地域を設けることでも合意した。