南スーダンで飢饉、人口の4割に飢えの危機
(CNN) 内戦状態が続くアフリカの南スーダンで飢饉(ききん)が発生して10万人が飢餓寸前に追い込まれ、人口の約40%に当たる490万人あまりが緊急援助を必要とする状況に陥っていることが21日までに分かった。援助が届かない地域では飢えによる死者も出始めており、さらに100万人が飢饉に見舞われる恐れもあるという。
国連世界食糧計画(WFP)は、半年以内に2億500万ドルの資金を注入しなければ、WFPによる食糧供給も底を突くと訴えた。
南スーダンは2011年にスーダンから独立したが、3年前から続く内戦のために大量の難民や避難民が発生し、経済は破綻(はたん)した。2016年7月には戦闘が激化して、かつて農業が盛んだったエクアトリア地方も戦場となった。
WFPや非政府組織によると、急性栄養失調に陥っている子どもは100万人を超えている。
WFPの担当者は「我々が最も恐れていたことが現実になった。多くの世帯が生き延びるためのあらゆる手段を使い果たした」と指摘する。
人道支援団体オックスフォムのエマ・ドルー氏によれば、内戦のために農業を営むこともできなくなった人たちは、ごみや残飯をあさるしか生きる手段がない状況に追い込まれ、「衝突に阻まれて支援も届かない人たちが究極の代償を支払っている」という。