正男氏殺害 インドネシア人の容疑者、「オイルだと思った」
クアラルンプール(CNN) 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キムジョンナム)氏が殺害された事件の実行犯として逮捕されたインドネシア国籍の女が、正男氏の顔にオイルのようなものをつけたと話していることが26日までに分かった。
駐マレーシアのインドネシア副大使によると、シティ・アイシャ容疑者は25日、インドネシア当局側との初の面会で、正男氏につけたのは「オイルのような、ベビーオイルのようなもの」だったと語った。
マレーシア警察が24日に発表したところによると、正男氏の遺体からは猛毒の「VX」が検出されている。
同副大使の話によると、アイシャ容疑者は「日本人か朝鮮人」のように見える相手からこの「活動」を依頼され、400リンギット(約1万円)の報酬を受け取ったと説明した。同容疑者は取り調べに対し、テレビのお笑い番組の撮影と思い込んだとも話していた。
しかしマレーシア当局は、アイシャ容疑者ともう1人の実行犯とされるベトナム国籍の女が、北朝鮮国籍の男4人から指示を受けて犯行に及んだとの見方を示す。北朝鮮側は一切の関与を強く否定している。
現場となったクアラルンプール国際空港の責任者は25日、空港内で正男氏の看護に当たった職員らの健康状態に異常はなく、VXの影響はみられなかったと発表した。