北朝鮮、近くミサイル・核実験の可能性 米当局が警戒
トランプ米政権は、北朝鮮に対する新たな対応を模索している。しかしこの状況への対応は極めて難しいとの見解は、トランプ、オバマ両政権の間で一致している。
米軍の複数の司令官は、もし米国が先制攻撃を仕掛ければ、北朝鮮がソウルを攻撃し、壊滅的な事態を招く公算が大きいと話していた。
アジア歴訪中のティラーソン米国務長官は東京で会見し、「外交などを通じて北朝鮮を非核化させようとした過去20年の努力は失敗に終わった」との認識を示した。
米国は、上空から北朝鮮の状況を監視するスパイ衛星を主な情報源としてきた。しかし衛星では金正恩体制の動向を完全にうかがい知ることはできていない。
北朝鮮は衛星で監視されていることを認識して、行動を覆い隠すための新たな措置を講じている。米国による監視を免れるため、これまで使っていなかった場所に装備を移動させている形跡もあるという。ただし北朝鮮は単純に米国を混乱させる目的で、発射の予定がなくても車両や発射台や人員を移動させることもある。
米軍のジョセフ・ダンフォード統合参謀本部議長は14日、韓国の李淳鎮(イスンジン)合同参謀本部議長との電話会談後に発表した声明で、北朝鮮の核やミサイルの脅威への対応について話し合ったと述べ、米韓軍事演習中、あるいは北朝鮮で予定されている祝賀期間中に、「北朝鮮が挑発行為を行う可能性」があると述べていた。