ロシア・テロ 死者14人に、列車の運転手に称賛の声
モスクワ(CNN) ロシア北西部サンクトペテルブルクの地下鉄車内で3日に発生した爆破事件で、保健省は4日、死者数を11人から14人に引き上げた。死者の中に襲撃者が含まれているかは不明。負傷者数十人のうち4人が重体となっている。
事件に際し、爆発を受けても列車を停止させず次の駅まで運転を続けた運転手に対し、このことが素早い乗客の避難につながったとして称賛する声が挙がっている。
運転手の男性は、事件当時について、恐怖は頭になく、ただ職務を全うしようとしたと語った。「ただ、指示通りに行動した。なぜなら、特にこうした状況のための手順があるからだ。以前にも爆発事件はあった。こうした指示は非常に巧みで非常に正確なものだと思う」
これまでのところ、犯行声明は出されていない。ロシアのメドベージェフ首相は爆破事件について「テロ行為」と指摘した。
当局によれば、爆破の実行犯はキルギス出身のロシア人、アクバルジョン・ジャリロフ容疑者(22)。
爆発は同日午後2時40分ごろ、列車が市中心部のセンナヤ広場駅から技術大学駅に向かう途中で発生した。事件後に撮影された写真には列車が停車した駅から負傷者や遺体が搬出される様子が写っている。当局によると、別の地下鉄駅でもう1つ、爆発装置が見つかって解体処理された。
当局によれば、ジャリロフ容疑者のDNAが2つ目の爆発装置で見つかった。
プーチン大統領は事件のあった3日午前、サンクトペテルブルクにいた。
現場の両側の駅はいずれも4日までに再開し、3日間の服喪期間が始まっている。