ロシア地下鉄爆発、実行犯はキルギス出身者 死者11人に
モスクワ(CNN) ロシア第2の都市、サンクトペテルブルクで3日に起きた地下鉄爆破事件で、実行犯とみられる人物は中央アジア・キルギスの出身者と判明した。
複数のメディアがキルギス治安当局の話として伝えたところによると、この人物は同国のアクバルジョン・ジャリロフ容疑者と確認された。
CNN系列局によると、事件の死者は11人、負傷者は51人に上っている。国営タス通信は保健相の話として、負傷者のうち4人が重体と伝えた。
現場の両側の駅はいずれも4日までに再開し、3日間の服喪期間が始まった。
プーチン大統領は3日、治安、捜査当局者らとの会合で初期捜査の結果について報告を受けたという。
ロシア南部チェチェン共和国の独立派か、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」による犯行との見方を示す専門家もいた。CNNモスクワ支局長は、チェチェン独立派がシリアでISISの戦闘に参加し、過激化して犯行に及ぶこともあり得ると述べた。
一方で米連邦捜査局(FBI)の元工作員はCNNに、犯行声明が出ていないのはISISによる手口の特徴に合わないと語った。
ロシアでは最近、プーチン政権の汚職に抗議するデモが拡大している。政府がこの事件をきっかけにデモから注意をそらせようとしたり、関連が疑われる人物を一挙に取り締まったりする可能性も指摘されている。