現金47億円相当を押収、横領された公金か ナイジェリア
ラゴス(CNN) ナイジェリアの最大都市ラゴスで、汚職摘発の捜査官らが高級アパートを家宅捜索したところ、4300万ドル(約47億円)を超える米ドル札を発見したことが14日までに分かった。
当局の声明によれば、捜索は「汚れた服を着てやつれた」女が複数のかばんを持って出入りしているとの情報を得て11日に行われたという。
見つかった現金は米ドルだけではなかった。ナイジェリアの通貨2320万ナイラ(約800万円)と2万7800英ポンド(約380万円)も押収された。現金は寝室のクローゼットの壁板の奥に隠された引き出しに、「きちんと並べて」入れられていたという。
当局によれば「違法な活動によって得られた金」との疑いが持たれているが、逮捕者はまだ出ていない。
ナイジェリアでは長年にわたって汚職や公金横領が大きな社会問題となっている。
だが今週に入り、汚職捜査機関はラゴスの市場で2億5000万ナイラ(約9000万円)、ショッピングセンターで4億4800万ナイラ(約1億6000万円)を相次いで発見・押収している。
これらはナイジェリア政府が昨年12月に開始した内部通報奨励策の成果とされている。
内部通報者は匿名で情報を寄せることができる上、情報が横領された公金の発見につながった場合には、押収額の2.5〜5%が報奨金として通報者に支払われる。
モハメド情報相は2月、この奨励策により1800億ドル(約19兆6000億円)を超える公金が回収されたと述べている。