ルペン氏が国民戦線と距離、極右イメージ払拭へ 仏大統領選
(CNN) フランス大統領選で決選投票への進出を決めた後、右翼・国民戦線(FN)の党首からいったん退くと発表したルペン候補(48)は25日、仏テレビ局とのインタビューで「私はFNの候補ではない」と強調した。
ルペン氏は自身を「FNに支持された一候補」と位置付け、全国民を代表する大統領候補として改めて名乗りを上げた。
専門家らはこの動きについて、ルペン氏に共感しながらもFNにつきまとうファシストのイメージに抵抗を感じてきた有権者を意識し、ハードルを取り除くのが目的との見方を示す。
第1回投票では中道のマクロン前経済相が1位だったが、ルペン氏は5月7日の決選投票が「大きな驚き」をもたらすだろうと予告。英国の国民投票や米大統領選と同じく「エリートに対する市民の反乱」が起きると述べた。
ルペン氏はまたCNNに対し、「国民は主権を取り戻すことを望んでいる」と強調した。
反移民、反グローバル化の立場がトランプ米大統領と共通していることを認め、トランプ氏が掲げる「米国第一」と同様、他国の政策に左右されない政治を約束。「私が気に掛けることはただひとつ、フランスの国と国民にとって良いことかどうかということだ」と語った。移民の受け入れを一時的に停止するなどの方針も改めて表明した。
ルペン氏の父でFNの党首だったジャンマリ・ルペン氏も2002年の大統領選で決選投票に進み、現職だったシラク元大統領に挑んだものの、過激な主張に対する批判が高まって惨敗に終わった。