シンガポール首相夫妻に弟らが非難声明、権力乱用を批判
(CNN) シンガポールのリー・シェンロン首相の弟妹は14日、同首相が個人的な目的のために権力や政府への影響力を乱用していると非難する声明を発表した。
主に問題となっているのは、父である故リー・クアンユー元首相(2015年死去)のシンガポール中心部にある旧居の処分方法だ。
首相の妹のリー・ウェイリン氏と弟のリー・シェンヤン氏は声明で、死後すぐに家を取り壊すことが父の遺志だったと主張。ところが政界における名声を高めるのに役立つという理由で、首相夫妻が旧居の保存を画策したと述べた。
また弟妹は、正式には何の公職にも就いていない首相夫人が「強い影響力」を振るっていると非難。リー・クアンユー氏の名声を足掛かりにして息子の政界進出を狙っていると述べた。
また弟のシェンヤン氏は、自分や妻に対する「国家機関の行使」を恐れ、国外に出るつもりだとしている。
首相は現在、家族とともに外国で休暇を過ごしている。弟妹の声明を受けて、首相はフェイスブックに短い文章を発表した。
「私は弟妹が声明を通じてプライベートな家族の問題を世間に公表する道を選んだことに非常にがっかりしている」と首相は述べた。「妻と私はこれらの主張、特に息子のための政治的野心を持っているというばかげた主張を否定する」