豪州のインフル感染、前年の2.5倍に 北半球も深刻化か

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豪州でインフルエンザが猛威を振るっている

豪州でインフルエンザが猛威を振るっている

(CNN) 南半球のオーストラリアでインフルエンザの流行が例年以上に深刻化している。政府の統計によると、8月18日の時点で確認された症例は、前年同期のほぼ2.5倍の9万3711人に上った。

感染者が最も多いのは80歳以上の高齢者と5~9歳の子どもで、今年に入ってからのインフルエンザによる死者は計52人と、前年同期の27人に比べて急増した。入院した患者も昨年の719人から今年は1429人に増えている。

州ごとにみると、最も人口の多いニューサウスウェールズ州で確認された症例は8月31日現在で6万人。特に8月は、州都シドニーを中心に3万5670人の感染が確認され、同州の月間の症例数としては、7月の1万6686人を上回って過去最悪を更新した。

今年のインフルエンザはA(H3N2)型が中心で、死者の81%はこの型だった。

インフルエンザのワクチンは毎年、南半球向けと北半球向けにA型とB型を組み合わせてつくられる。ニューサウスウェールズ州衛生局によれば、今年のワクチンに含まれる4種類のウイルス株は、流行しているウイルスとうまく合致していると思われる。しかしH3N2株に対するワクチンは、うまく合致していながら感染予防の有効性が低いことが分かっているという。

米国立アレルギー感染症研究所の専門家によると、米国で今年使われるワクチンは、オーストラリアで現在使われているワクチンと実質的に同じものになる。

北半球は南半球の直後にインフルエンザの流行期を迎える。インフルエンザ予測は不確実性が高いものの、今年は北半球でも今のオーストラリアと似たような状況になるかもしれないと専門家は予想している。

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