ロヒンギャ難民80万人、1つの巨大キャンプに収容へ バングラ
(CNN) ミャンマーによる掃討作戦の影響で数十万人規模の少数派イスラム教徒ロヒンギャが隣国バングラデシュに逃れている問題でバングラデシュ政府は7日までに、国内にいるロヒンギャ約80万人を集中して収容する巨大難民施設を1カ所に建設する計画を明らかにした。
建設場所はミャンマー国境に近いコックスバザール地区のクトゥパロンで広さは3000エーカー(約12平方キロ)。同国の災害対策・救援管理当局の幹部はCNNに、収容者には今回の流入危機の発生前、バングラデシュに既に入国済みの最多30万人のロヒンギャも含まれると述べた。
掃討作戦は今年8月下旬、ミャンマー西部ラカイン州で始まり、これ以降、50万人を超えるロヒンギャがバングラデシュに駆け込んだとされる。現在はバングラデシュ南部に散在する多くの難民キャンプにとどまる。
ロヒンギャの大量流入は両国間の外交摩擦ともなっており、バングラデシュはミャンマー政府の対応を批判し、ロヒンギャのラカイン州などへの帰還を要求している。
掃討作戦では村落の焼き打ち、女性や子どもの殺害も指摘され、人権団体などは人道犯罪と非難している。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のゼイド・フセイン高等弁務官は「民族浄化の見本」とまで言い切っていた。
これに対しミャンマー政府は掃討作戦は意図的なロヒンギャ壊滅の試みとする主張を再三否定し、残忍なテロ行為への反撃と反論。ミャンマーの国営メディアによると、掃討作戦はロヒンギャの戦闘員が国境検問所を組織的に攻撃し、治安要員12人を殺害したことへの対抗措置としている。