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欧州目指すも人身売買の被害に、リビアの「奴隷マーケット」 CNN EXCLUSIVE

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リビアの「奴隷マーケット」の現状をCNN取材班が調査した

リビアの「奴隷マーケット」の現状をCNN取材班が調査した

リビア・トリポリ(CNN) 「800」、競売人が言う。「900・・・、1000・・・、1100・・・」。落札された。1200リビア・ディナール。およそ9万円だ。

中古車ではない。土地でも家具でもない。そもそも「商品」ですらない。落札されたのは2人の人間だった。

携帯電話のザラザラの動画に映る競り落とされた身元不明の男性の1人はナイジェリア人。20代に見える男性は色あせたシャツとスエットパンツを身に着けている。

男性は、競売人が言うところの「大きくて力持ちで、農作業向けの少年たち」のグループの1人として、オークションにかけられた。競売人はカメラに映らず、手だけがときどき見える。その手は所有者然として男性の肩に置かれている。

この人身売買の様子を撮影した動画を視聴した後、CNN取材班は真偽を確かめようと動き出し、リビアへ調査に向かった。

CNN取材班は10月、リビアの首都トリポリ郊外にある建物にカメラを隠して持ち込み、6分から7分の間に10人以上の人々が競り落とされていくのを目撃した。

「誰か、穴を掘る人間を探していないか」。迷彩服を着た男が言う。「500、550、600、650・・・」。値段がつり上がっていき、買い手が手を上げる。数分ですべてが終わった。運命だと思って諦めきった男性たちが新しい「主人」の元へと引き渡される。

オークションの後、CNN取材班は競り落とされた男性2人に会った。経験したことから精神的にショックを受けて、しゃべることができなかった。おびえており、会う人全員を疑った。

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