子どもの喫煙、インドネシアで拡大<上> 2歳でチェーンスモーカーに
ムルヤディ氏は、中毒症状を持つ子どもたちと治療を進める上での利点のひとつは精神面での俊敏性だとみている。アルディ君の場合、その年齢や知力から、同氏の治療に対し素早く反応することになった。ムルヤディ氏はランニングや登山、遊びによりアルディ君の気を紛らわせる一方、毎日の喫煙量を少しずつ減らしていった。
「彼はたったの3歳で1日に4箱を吸っていた。ただ、まだ非常に若いことから私には自信があった。心理学的に言って、子どもとしての彼は非常に柔軟であり、治療も比較的容易だった」(ムルヤディ氏)
アルディ君は「もう喫煙はしたくない。病気になりたくない」という。現在の望みは、他の子どもが同じような目に遭うのを防ぐための取り組みに関わることだ。
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次回「子どもの喫煙、インドネシアで拡大<下> 広告や販売の規制緩く」は12月24日公開